川崎市は、昭和40年前後より急速な発展と人口増加に対応するため大型市場の開設にせまられ市内の民営市場を含め市内の官民が大同団結して需要の円滑を確立するため、昭和57年07月01日宮前区水沢に川崎市北部北部市場を開設する運びとなった。
この北部市場は、近隣都市の供給圏と交通条件に恵まれ、内陸部の拠点としての役割を果たし発展してきた。特に水産部は、生鮮食料品等の安定供給の万全を図るため、国内はもとより遠近を問わず洋を超えた全世界からの魚介類が集荷されている。この実績は既設大市場を凌ぐ成果を今や収めるに至った。
然し、その発展は魚介類の生命の犠牲の上に築かれているのみならず、自らの生命をもその犠牲の上に維持しているのである。この厳粛な事実の思いを馳せ、魚介類全般に対し感謝の意を表さんとその供養を決意し、有志あい集いてここに供養塔の建立となった。
この魚介類供養塔が水産業界の発展を見守り、豊かな市民生活と健康増進の導きとなることを祈念してやまない。
平成二年五月十四日
川崎市中央卸売市場北部市場
魚介類供養塔建立委員会 |